
2011年06月11日
魯山人のミステイク

魯山人の執筆でこんな文書があります。
茶寮では東西ともに房州のものを用いている。
房州のあわびには雌が多く、雌は身が厚く赤味があってもっとも優れている。
あわびの雄はどうしても身が固く、時期は今ごろから夏にかけてがよい。
新緑の頃には、貝に身がついてくるのである。いわば、その身が若々しくなってくるのである。
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http://www.yinbry.com/%E5%8C%97%E5%A4%A7%E8%B7%AF+%E9%AD%AF%E5%B1%B1%E4%BA%BA/
この文章に間違いを発見。
①「房州のあわびには雌が多く、メスは身が厚く赤味がある」と書いていますが、これは料理人さんがよく間違えていることです。
実際にあわ美くんが、唐津の日本料理の料理人さんと話をしていた時、同じことを言っていました。
まず、選択的漁獲をしない限り、メスがオスより多いという事はありえません。
身が厚く赤味があるというのはあわびのメガイという種類です。
料理人さんは赤味のあわびがメスで黒っぽいのがオスと思い込んでいる人が多いようです。
つまりこのことは、房州ではメガイが多いということなのです。
②オスがメスより身が固いという学問的な証拠はありません。わたしも、食べ比べてみましたが、はっきり言って固さの違いはないようです。
魯山人も料理人ですから、先輩の料理人さんからこの話を聞いて、①の間違いをしたようです。
②については、天才魯山人の舌では、そう感じたのかもしれません。一般人の感覚ということでご理解をお願いします。
アワビに関しては、私も魯山人にも負けたくありません。
この文書は、佐賀ファンブログの5月15日、17日に書いたものを、まとめたものです。
Posted by あわ美くん at 00:03│Comments(0)